訃報が続く…。
円楽師匠とは一度だけお会いしたことがある。
前座の頃ブラック師匠のカバン持ちで行った東京落語会。
出番よりかなり早い時間に楽屋入りされどっしりと座っていた。
オーラがすごく近寄り難かったが、おそるおそる畳に手をつき自己紹介した。
「ブラックのところのブラ汁(当時)と申します。よろしくお願い致します。」
「ほう、ブラ汁。…(ブラック師に向かって)あたしはねえ、昔アルゼンチンに行ったことがあってねぇ…」
とあまり関係ない思い出話を始めた。
イメージしていた円楽師匠らしくておもしろかった。
そして、円楽師匠が私の名前をわずかでも認識してくれたことが前座になりたての私にはものすごく嬉しかった。
ご冥福をお祈り致します。