立川志ら玉の現場主義日記

-志ら玉ブログ- 落語家・立川志ら玉の何も事件が起こらない日々

5月17日(金)の志ら玉

晴。
二度寝して、正午起床。
 
池袋。
18時半、ブリリアホール、「前進座歌舞伎公演」。
毎年五月恒例の国立劇場公演が、施設閉鎖により会場変更しての開催。
 
「雪祭五人三番叟」。
西川鯉三郎振付による前進座オリジナルの伝統的三番叟物。
北澤知奈美・松川悠子・有田佳代・平澤愛・清水麻美。
今までも女優による同演目あった由だが、浄瑠璃・三味線・囃子全て女性による舞台は初。
前進座らしい試みを大いに評価。
前進座は女優陣が元気且つ意欲に溢れている印象益々強くす。
ただ三味線の迫力が不足していたのを感ず。
 
「口上」。
藤川矢之輔丈によるブリリアホール御目見得の御挨拶。
嘗て同所の豊島公会堂公演での話や、演目の歴史についての話が興味深い解説となっていた。
 
「鳴神」。
鳴神上人嵐芳三郎。初役とのことだが、そうとは思えぬ堂に入った雰囲気。
雲の絶間姫、河原崎國太郎。最初はちとわざとらしさ感じたが、見ている内にあの雰囲気に引き込まれ、最後にはすっかり魅了される。あれが先代からの型なのだろうなと納得。
白雲坊、松涛喜八郎。
黒雲坊、中嶋宏太郎。滑稽な二人のやり取りだけに、流れたり浮きがちになることもある部分だが、会話が丁寧に続く。そしてそれが笑いを生み、また芝居全体のアンサンブルとなる。
古風な雰囲気残しつつ、メリハリのあるわかり易い台詞運び。
台本の上だけでなく、「鳴神」がこんなに面白い芝居だったと知らされる。
流石前進座伝統の御家芸。大満足。
21時終演。
 
修学館、佐藤信丸「隨筆 宴会放談」読了。
昭和三十一年発刊、定価百五十円。
酒に関する記述が役立つかと思い昔買った古本。
 
1時半就寝。