立川志ら玉の現場主義日記

-志ら玉ブログ- 落語家・立川志ら玉の何も事件が起こらない日々

2月6日のらく里

雪が降るといわれていたが、冷たい雨。

夕方、新宿にて映画。
山田洋次監督新作「東京家族」。

前半30分は、台詞・カット割り・小道具等の小津オマージュが笑っちゃう。
露骨過ぎて微笑ましい!

中盤からラストまでのドラマが素晴らしい。
妻夫木聡が一番自然な芝居に見えた。
山田的・小津的な呪縛にとらわれていない彼が、映画には一番調和していた。
現代の名優也。

藤沢周平三部作以降の作品では一番いいのではないか。
そもそも私にとっての山田洋次映画は、ウディ・アレン映画も同様だが、もうオールオーケーの存在になってしまっている。
たとえどんなにセコかろうが、つまらなかろうが何の文句も無い(幸いそこまで酷い作品はまだないが)。
「批評」する対象を超越して、監督作品に対する「愛」になってしまっている。
明らかにミスと思えるシーンさえも愛おしいのだ。
現に「母べえ」は、「つまらなかった」が「面白かった」。

今作見た観客皆が「東京物語」を再度見たくなるはずだ。
見たことない人が「東京物語」見たくなるかはわからないけど。

夕飯。豚鍋で日本酒。
美味い!
で、つい食べ過ぎてしまう。