雨。
10時半起床。
父中村翫右衛門の名著「劇団五十年」との地平的繋がり。
少年時代、若手時代の梅之助が見た、経験した「劇団五十年」記載事項と重なる部分と、その後の梅之助世代が中心となった時代、そして次世代に託す時代、が前進座80年の歴史として著される。
本来ならばその「80年」の続きを親子三代書き記すべき唯一無二の梅雀という大きな存在があったのだが…。
梅雀丈、何とも惜しい。
午後雨上がり、歩いて船橋市の図書館。
返却、貸出。
買い物して、実家に立ち寄って後、帰宅。
夜、また降り出す。
そして次第に強くなる。
初期の小説「浅草キッド」で漏れた部分と言おうか、細部と言おうか。
フランス座で演じられる定番のコント(当時のコメディアンなら誰でも演じられる定番台本化したコント)に挑む若き「タケ」の緊張が手に取る様に感じられる。
そのコントが「落語でいえば道灌のような話」と例えられていたが、そういう感覚上での追体験かもしれない。
後半は、上島竜兵氏の件にリンクする様な「芸人と死」の密接さが描かれる部分色濃くあり、考えさせられる。
今のタイミングでは読んでいて辛くもあった。
登場する芸人他実名も多く、興味深い。
描かれている当時の浅草と、私の体験している浅草とは何十年も違う筈だが、共通の空気感じられたのは大変嬉しい。
その「空気」も年々薄くなっているが…。
5時に寝る。
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