立川志ら玉の現場主義日記

-志ら玉ブログ- 落語家・立川志ら玉の何も事件が起こらない日々

8月6日のらく里

昼過ぎより練馬の某小学校にて落語1時間。
夏休みのサマースクールという形で10人弱が参加。
落語以外にも様々な分野の講師が来て生徒にいろいろ体験させるという。
今回が初の試みだそうだがなんと素晴しい企画だ!
その中に落語が入っているのはさらに素晴しい!

今回の不安点は1年生から6年生までが一緒だということ。
事前の準備段階でかなり悩んでいた。

考えてもみて欲しい。
同じ小学生とはいえ、どちらかというと赤ん坊に近い6歳と、昔なら元服で成人とされた12歳に共通の感動を落語で提示しなければならないのだ。
6歳の年齢差といっても60歳と66歳が一緒にいるのとは訳が違う
…って当たり前か。

しかしそれは杞憂であった。
実際落語に入ると、仕込みや単語の理解度といった細かい点は微妙に違うものの「笑い」という反応箇所はほぼ同じであった。
逆に、自分が面白いと感じたところは「え!?な、何がそんなに面白いの?」とこちらが思うほど椅子から転げ落ちんばかりにゲラゲラ笑い、面白いと感じなかったところは「少しは気使って笑えや!コラァ!」と思うくらい素直に無反応で勉強になる。
今まで大人の愛想笑い一つでいかに一喜一憂していたか…。


終了後、地元のコーヒー屋で間に入っていろいろお世話してくれた方にご馳走になる。
そもそもこのコーヒー屋のマスターも間に入っていろいろお世話してくれた一人なのだ。
その後、さらに別の入門当初からお世話になっていて今回も間に入っていろいろお世話してくれた方に一杯ご馳走になる。

みんなからいろいろお世話されっぱなしだ。
人と人のつながりのおかげで噺家を続けていられることを改めて思い返す一日でした。
ありがとうございます。