立川志ら玉の現場主義日記

-志ら玉ブログ- 落語家・立川志ら玉の何も事件が起こらない日々

9月3日(木)のらく里

11:20起床。
曇。

テキパキ動いて雑事をこなす。

夢声自伝(中) 昭和篇」より。
戦中、夢声翁はじめ、シンガポールへの皇軍慰問団として派遣された芸人一行。
「大和部隊」なる大和撫子部隊が、酒席で酌婦を務めていた、という話。
一緒に慰問に来た女性芸人達にその悲惨な身の上を嘆く。
「勇ましく美しい文句に誘われて」「軍を背景に持つゼゲン共の口車に乗せられ」やってきたが、要は「枕芸者代用品」だったと。
陸軍の士官達は、女性芸人にも彼女達同様の扱いをしようと誘っていた、と書かれている。
夢声師も本書で激しく憤慨しておられるが、人間として至極当然の感情也。
従軍慰安婦問題と同様、法律上の「強制」ではないかもしれない、軍部「直接」の関与では無いかもしれない、が軍の意向を汲み(利用し)騙して連れ出し、戻れない様な状態に置いてしまうという事態は単に「合法」というだけではないか。
法の目を掻い潜った「悪」であり、本来断罪されるべきものの筈だ。

新宿。
K's cinema。
15時開始、池田博穂監督「薩チャン正ちゃん ~戦後民主的独立プロ奮闘記~」。
2015・新日本映画社。
山本薩夫今井正を中心とした独立映画プロダクションのドキュメント。
「社会派」作品は好きな方だが、まだまだ面白そうな未見作多いと痛感。
当作の内容は、日本社会動向や映画史、「活動屋」エピソード等非常に面白いのだが、朗読シーンや場つなぎ的に挿入された風景映像にセンスの無さ感じる。

夜、下北沢。
北沢タウンホールに談笑師匠の会勉強に。
トリ根多は投票式リクエストで、「死神」。

夕方より雨も、傘無し。
軽く飲んで帰宅。