立川志ら玉の現場主義日記

-志ら玉ブログ- 落語家・立川志ら玉の何も事件が起こらない日々

10月4日(土)のらく里

12時半起床。
曇。

電車で横浜方面に向かう。
その前に妙蓮寺駅、途中下車。
初めて降りた。
寿楽師匠のお墓があるらしいと調べてきたが、残念ながら見つからず。
お寺にお参りだけ済ます。
寿楽師匠には生前一度お会いし酒席ご一緒させていただいたことがあり、また生前師匠がやられていたという屋形船のお仕事をたまたま私が務めたこともあって、ご縁を感じていたので。

夕刻、横浜駅下車。
芸術鑑賞部活動日。
土地勘のない街をうろうろしながら、会場の喫茶へそまがりに到着。
民家をそのまま利用した独特の喫茶店、でありイベントスペース。
本日は、ドジブックス店主氏の映像上映イベント。

普通の一軒家なので、一見には入りづらい。
恐る恐る玄関入ると、お客が皆座敷で漫画を読んでいる一種異様な光景。
開演直前の筈だが、主催者のドジブックス店主氏もいない。
日にち間違えたか?
お店の方らしき人物に確認すると今日だという。
しかしそのような雰囲気は全くない。
開始時間五分前に何食わぬ顔で主催者ドジブックス店主氏がいらっしゃりホッとする。
倉庫の二階席亭氏も到着。

スクリーンが常備されており、VHSでの上映会が始まる。
フジテレビ「CRITICS 総集編」。
司会が景山民夫。ゲストを招いての要はトーク番組なのだが、趣旨は評論・批評寄り。
当時深夜番組好きだったので、画面の感じでそういやこんな番組あったと思い出した。
ただザッピングで見ただけで、十代半ばの私には興味薄く、詳しい内容は見ていなかったが。

バブル期の放送だが、まだテレビ界にも「知」に対する興味や責任感があった時代だと感じる。
また、まだ「知」に格好良さやお洒落さが残っていた時代。
今のテレビに「知」は、まるで感じられない。
今の世で「知」は、ダサいもの・ウザいものの象徴だ。
当時の番組見ると、浮かれたバブルの時代より、現在日本の民度の方が低下していることを感じる。

…という平成の世なので、懐かしさ含め非常に面白い番組だと思うのだが、興味持って画面を見ているのは四、五人。
後の人は相変わらず漫画を読んでいる。

途中休憩が入る三時間半の長尺イベント終了。
会場空間含め興味深い催しであった。
ドジブックス即売で、持っていなかった家元追悼ムック本購入。
倉庫の二階席亭氏と感想語り合いながら横浜駅で別れて、帰宅。
イメージ 1

イメージ 2
トイレに何故か「サンタフェ」が飾られている不思議なお店「喫茶へそまがり」。

山本譲司累犯障害者」読了。
今日の長い電車移動時間を活かし、一日で一気読みす。
様々なケースの障害者受刑者を取り上げた良質なルポルタージュ

聾者事件を扱った中で、知らなかったエピソード。
聴者手話は、聾者には実はほとんど通じていない、という事実に驚愕す。
聾者は「手話ニュース」を見ないという事実。
聾者曰わく、聴者キャスターの手話は「何を言ってるのかほとんど理解できないからです」。
手話ニュース」は聾者キャスターがやっている時だけ見るそうだ。

4時、就寝。
雨降り始める。