立川志ら玉の現場主義日記

-志ら玉ブログ- 落語家・立川志ら玉の何も事件が起こらない日々

3月5日(水)のらく里

13:40起床。
雨。

夕方、自転車で亀有MOVIX。
山田洋次監督「小さいおうち」鑑賞。
藤沢周平三部作以来の良作。
まず脚本が、きちんとしていて面白い。
戦中の母親が主人公という点で「母べえ」とリンクするテーマもあるが、今作の方が人間の描き方が格段に深い。

主演松たか子
「告白」にも通じるゾクッとする演技。
人妻の色気。

片岡孝太郎が松の旦那役。
軽いキャラで良い。

時代設定的に和服多いが、違和感ある役者いなかった。
着物に着られている役者一人居るだけで、作品のリアリズムゼロになってしまう。
それはセットや小道具然り。
最近はそんな映画ばかり。

画面内の配色やカメラアングルに小津の色有り。
それが前作「東京家族」のようにベタでなく、作品に溶け込んでいる。

その足で亀有図書館に、予約したDVD受取りに。

夢声戦争日記」より。
黄表紙ナルモノ始メテ読ム。馬鹿ラシクモ亦捨テガタシ」とある。
この「馬鹿らしくもまた捨てがたし」というのが、どのジャンルでも目下私の興味あるところのもの。
それをきちんと言語化した表現に出会えた。

21時過ぎ、日暮里。
日暮里寄席開催中のサニーホールに所用で立ち寄る。

トンボ返りで帰宅。