立川志ら玉の現場主義日記

-志ら玉ブログ- 落語家・立川志ら玉の何も事件が起こらない日々

10月19日(土)のらく里

11:20起床。

久しぶりの芸術鑑賞部活動日。
初の京劇鑑賞。

飯田橋
会場である日中友好会館前に、部長倉庫の二階席亭氏と待ち合わせ。

まず一階美術館で行われていたポスター展を見学。
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中国で行われた外国人公演中心のポスター群。
1950年代から現代まで。
86年に行われた北島三郎中国公演のポスターがギョッと目を引く。出色。

地下のホールにて京劇・評劇若手公演「中国小梅花公演団 来日公演」。
プログラムにて、京劇も数ある中国古典劇の一ジャンルということを知る。
京劇の次に有名なのが評劇だそうだ。

「三岔口」
派手な鳴り物でくるくる回りながら登場したり、リアルとは別の表現が大陸的。
暗闇という体でのアクロバティックな立ち回り。歌舞伎でいう「だんまり」の表現が京劇にもあるとは。発見。
この日はこれが一番面白かった。

覇王別姫
同題の映画「さらば、わが愛 覇王別姫」を見た当時が、具体的に京劇を意識した初め。その中の京劇シーンが鮮やかで魅力的だった。
項羽と虞姫。姫の剣舞

京胡弾き語り「武家坡」「坐宮」
京胡とは京劇の伴奏で使う胡弓の一種とか。女性二人が男役・女役をそれぞれ担い、掛け合いで歌っていく。

「花為媒」
花園での見合い前の場。こちらは評劇。歌メインというのが特徴らしいが、京劇との区別はわからない。

「鬧天宮」
孫悟空の立ち回り。敵が次々出てくる顔見せ的な楽しさ。

各15分程さわりを披露。
皆十代の若者、かつ満足な装置もない狭い舞台、しかも「日本人向け」「海外公演」と、現地実在する完全なる形のものではないが、舞台の雰囲気・エッセンスというものは感じ取れたと思う。

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公演終了後のロビー風景。
 
席亭氏と飯田橋駅そばコーヒーショップにて感想など。
次回活動は、会館に置かれていたチラシより、中国無声映画と決まる。
うむ、興味深い。

席亭氏と別れ、田原町
17時、まつり湯にて司会。
出演イブニングダンディーズ。

18時半退出。
何となく飲まずにはいられない気分となり、ピザでビール、で読書。
読みかけの文庫、色川武大「怪しい来客簿」。
以下、掛け声屋の婆さんを材にした「月は東に日は西に」の一節。

「中国での戦争が太平洋に飛び火する頃で、街は戦時色一色になっていた。多分、そういう空気に超然としていられた場所は、能と歌舞伎と浅草だけだったろう。」

とまで書かれた浅草、とはどんな浮き世離れした興行街だったのだろう。
今やその浅草にもドン・キホーテが出来るという世。
私にとって時代の空気を忘れさせてくれる名残ある浅草は、木馬亭と東洋館ぐらいか。

帰宅後、寒くて毛布被っていたらついうたた寝

パソコン開いて、ブログ日記更新したり、明日の行動予定立てたり。

志ん生「芝浜」聞きながら、5時就床。