立川志ら玉の現場主義日記

-志ら玉ブログ- 落語家・立川志ら玉の何も事件が起こらない日々

10月25日(金)の志ら玉

雨。

11時半起床。

 

集中豪雨で各地に被害有とのニュース。

 

午後、本日も階下雨漏りの工事業者、ベランダ下見。

雨の中ご苦労様です。

 

小雨になった中、初台。

18時半、新国立劇場中劇場、前進座公演「鼠小僧次郎吉」。f:id:t_shiratama:20191114235418j:plain

真山青果作。

 

和泉屋次郎吉、中嶋宏太郎。

湊屋音次、早瀬栄之丞。

垣内艮山、藤川矢之輔。怪しい易者の悪役。立ち回りでやられる際、まさかの海老反りまで披露。この名優の存在、もっと世間が知って欲しい、と改めて思う。

萬字屋女将おちせ、北澤知奈美。次点。世話台詞の心地好さ。

 

休憩後の後半、やけに芝居が臭くなるきらいあり。

 

花道が無い会場の雰囲気といい、客席を使った演出や、音楽の入れ方等、先ず「コクーン歌舞伎」を思い出した。

要は従来型歌舞伎演出の再構築手法を取り入れる。

素早い動きを入れての歌舞伎様式立ち回りからの脱却は、殺陣でのエンターテインメントの獲得。

大道具の簡略化やスクリーンを使った背景等により、歌舞伎書割から離れた空間の広さと自由な想像によるリアリズムを生む。

 

「鼠小僧」という演目のチョイスが「小芝居」的であり、如何にも前進座的で良いと思う。

片や松竹的なものは「石川五右衛門」であろう。

この「石川五右衛門」と「鼠小僧」の対比が、「大歌舞伎」と「小芝居」の性質の差。

二つの歌舞伎興業としての違いであり、方向性であり、色であり、棲み分けでもある。

お互いにこの差の長所を活かして続くことを望む。

前進座ファンからすれば特に。

 

従来から前進座で続けている「国立劇場公演」と、今回の「新国立劇場公演」という年二回体制での前進座歌舞伎演目定着を望む。

性質の違う小屋での、性質の違う歌舞伎演出での二本柱体制、となると楽しみである。

 

21時過ぎ終演。

 

雨上がっており、バス帰宅。

 

中野の「餃子の王将」で、カミさんと待ち合わせして、夕飯。

先ずビール、餃子・唐揚げ・モツ炒めにライス中。

23時帰宅。

 

3時就寝。