2月23日。
昼の部開演11時に間に合うよう前日早寝したのだが起きたら昼過ぎ。
ガーン!
携帯アラームの設定を間違えた。
一瞬行くのよそうと思ったが気を取り直し急いで支度し出発。
「爪王」と「俊寛」を見逃す。
「爪王」は珍しい演目、「俊寛」は勘三郎のおはこなので悔しい…。
先代勘三郎追善口上より見物。
当代はもちろん、芝翫、玉三郎、仁左衛門、梅玉、左團次ら豪華メンバー。
色んな一門が揃い大向うが一層華やかだ。
「ぢいさんばあさん」
以前も仁左衛門、玉三郎のコンビで見た。あれは五、六年前か?
その際は玉三郎の印象非常に強かった。
娘からおばあさんへの変化という判り易さ故だと思うが。
今回は、仁左衛門の伊織がおじいさんになってからが印象的。
青年時代の気持ち蘇るところやその当時と何も変わらぬ心情といった内面の芝居。
私自身が年とったからかしら?
勘三郎の下嶋も存在感あり。
いいお芝居、結構でした。
寝過ごした悔しさを埋めようと傍の映画館・銀座シネパトスへ。
昨年から名画館が出来たのだ。
山本薩夫特集より「にっぽん泥棒物語」と「証人の椅子」の二本立て。
「にっぽん泥棒物語」。凄い!
前半泥棒喜劇から後半社会派冤罪問題(松川事件。映画内では杉山事件としてある)という落差大きいものを違和感なく一貫して面白く進めていく。
遅ればせながらこの傑作が見られて良かった。
主役の三國連太郎名演技。
特に映画前半の東北弁は聞き取れないくらいリアル。
現在の芝居は結局「方言の為の方言」を喋っているのだと気付かされる。
「証人の椅子」も徳島ラジオ商殺人の冤罪を扱ったもの。
こちらも社会派作品として見応え充分なのだが、社会派作品をエンターテインメントに昇華させた「にっぽん~」見た後では感動薄らぎ残念。
寝過ごしたおかげで素晴しい映画見ることが出来たので良い一日としよう。
人間万事塞翁が馬。